伊那市×みんなで翻刻

コレクション: 内藤家資料 (1) 2

藩翰譜(六) - 翻刻

藩翰譜(六) - ページ 24

ページ: 24

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【右丁】 落ゆくかくてこゝより又駿河の国府に帰らん事を議せらる 国府の館は武田かために既にやかれてしはしもすみ給ふへき やうなかりしかは森川日向守小倉内蔵助等におほせて国府の 館を修せしかその後岡部次郎右衛門正綱同治部右衛門森川 小倉にかはりて此事をうけたまはる同き年十二月七日 武田入道ふたゝひ駿河国に入て国府をせむ以前のよる 城中に馳集てわつかに侍五十余人には過す正綱ふせき 戦てたやすくおとさるへくもみえす信玄のたまひけるは 正綱故主の恥をすゝかんとてわつかなる勢をもつて 此城にたてこもり我多勢と戦を決す 志のほど 【左丁】 こそ神妙なれされは千兵は得やすく一将はもとめ難しといふ 本又ありいかにもして岡部兄弟をめしつかははやとて鉄山 和尚といふ僧をなかたちにてみかたに参るへきよしいろ〳〵に 宣ふ旨ありけれは此上はとて正綱武田にしたかふ信玄大に悦ひ 今川にて給ひしより十倍の地を知行させ《割書:もとは三百貫今は|三千貫といふ》 侍五十騎つけて侍大将となされ駿河国清水を守らしむ 天正十年の春武田ほろひ同き夏織田殿又うせたまふて 甲斐の国ふたゝひみたる正綱か今川につかへしより しろしめされし者なれは徳川殿御消息を給て みかたにめさる甲斐 信濃国ほとなくなひき随ひし