伊那市×みんなで翻刻

コレクション: 内藤家資料 (1) 2

藩翰譜(六) - 翻刻

藩翰譜(六) - ページ 5

ページ: 5

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【右丁】 《割書:家紋唐団扇としるせり|おほつかなし》彼か先祖一たひ安祥殿の《割書:清康主の|御事》 御手に属す安祥殿うせ給ひて後今川にしたかふ 美作守貞能永禄八年の比より氏真にそむき徳川殿に したかひ奉り 同十二年氏真遠江国掛川の城をさりて 相模国へおちゆきたまひし事貞能か功すくなからす元亀 元年六月近江国姉川合戦に貞能酒井左衛門尉忠次か手 にしたかひ軍して多くの敵をうつ同三年貞能か父監物 貞勝入道道文を始とし一族甲斐の武田にしたかふ貞能も 又これにおなし天正元年七月徳川殿長篠の城を攻給ふ時 後巻せよとて武田四郎軍兵あまた差遣はす晴信入道の 【左丁】 卒せしをふかくかくすとすれと貞能これをしりてひそかに 徳川殿に志を通しかたきの謀一々に告しらせ奉る奥平か 作手の城には武田か侍大将甘利左衛門尉馳加るそのうへ貞能か 謀をは一族等にもふかくつゝみければ勢のほとも多からす かゝる所に武田左馬助黒瀬といふ所に陣とつて貞能心替りし ぬと聞て貞能をよふ貞能やかて黒瀬に到りしかは左馬助 対面してせとの家康に心あはせたりと聞ゆ今日の見参こそ 神妙なれといふ貞能おとろく気色もなく此ほとの人父は子を うたかへは子は父をうたかふ讒人の申条もつとも 信するに たるへからすとこたへてさらぬ体にて 物語に時をうつす