翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

新竹斎 5巻 - 翻刻

新竹斎 5巻 - ページ 26

ページ: 26

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と書たり。げにがう。とうの二 字(じ)は是にて在(あり)しよし。あたまかけど いかゝすべき。主従(しゆじう)ともにが笑(わらひ)しゐぬ。筍斎 勧学院(くわんがくゐん)の盗(すり)めは妄語(まうご) を囀(さへづる)といへば。ねめ介 医者(いしや)の辺(ほとり)のわつはは。あられぬ状を読(よむ)と云てわらひに成ぬ    二 蝌(かへるこ)ふまるし四 条縄手(でうなわて) 何と思ふねめ介。男(おとこ)といふ者(もの)は兵法(ひやうはう)の一 通(とをり)を覚(おぼえ)たき物かな。此 度(たび)少(すこし)知(しつ)たらば。盗(ぬす)人の内。責(せめ)て一二人もしとめなんに。口惜(くちおしき)次 第。しなへとりてのおもてむき学(まな)ばんと思ふといふ。尤(もつとも)に侍れど 医師(いし)なんどの兵法(ひやうほう)習(なら)ふといふは、巫(かんなぎ)の談儀(だんぎ)を説(とき)。女の弓(ゆみ)取て 的(まと)にむかふごとく。似合(にわひ)侍らずと。いや〳〵それは左(さ)にてなし 医術(いじゆつ)も是 兵法(ひやうほう)の意味(ゐみ)也。其 故(ゆへ)は一 病(びやう)身内(しんない)におこつて 五 臓(ざう)を破(やぶ)り。六 腑(ふ)をいためくるしむる時。君臣(くんしん)左使(さし)のいたさ 評定(ひやうでう)にて薬 盤(ばん)の駒(こま)にむちうち。やげんの船に竿(さほ)さして銀 の小 鍋(なべ)をようがいに。生 姜(が)一 片(へき)の楯(たて)をつき。補瀉温冷(ほしやうんれう)の四 の湯(とう)のかしら煎(せんじ)。一番にすゝむて逆吐(ぎやくと)をしづむ。若 病(やまひ)つ よく治せざるの時は。丸薬(ぐわんやく)の二つ玉をしかけ。艾(もぐさ)の火 矢(や)をもつ てやきおとす。あるは五 木湯(もくゆ)温泉(でゆ)の大河におつはめ。瘧(ぎやく)。物の 気(け)のふたつは。祈祷坊(きたうほん)にばくせくれ。疝気(せんき)の虫は按摩(あんま)が 手に捕(とりこ)となる。是皆 勇士(ゆうし)の道ならずやといひまぐるもおか し。けあらば稽古(けいこ)然べしとて。ある牢人の其道の師(し)するあ り。弟子(でし)一ぶんに入しより。とりでやからを始て颯(ざつ)と一とをり 当てみる。やう〳〵ざとうの夜明がた。乳(ち)ぶさの母のおもかげの おぼろけなれど自慢(じまん)して。ことばとがめを声(こは)高に。朱(しゆ)ざやの 【参照資料:国会図書館デジタルコレクション>浮世草紙刊行会叢書>第1巻>新竹斎>巻之二-二 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/953502/164】