翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

新竹斎 5巻 - 翻刻

新竹斎 5巻 - ページ 27

ページ: 27

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こじりびこつかす。当 時(じ)世になる男だて。此有さまにむねわる がり。ある日 芝居(しばゐ)の帰るさ。筍斎が。やせ足をちぎるゝ計 踏(ふみ)て 通る。あいたしと。しかむる貌(かほ)をすぐさまに。十めん作(つく)つてねめ つけ。是さおとこ眼(まなこ)をあけと。ねぢもどるふみ手の男聞て。扨は 御坊の御すねであつたかいたみ申か咲止(せうし)やとあざ笑(わら)へば。筍斎 たまらずこらへかね。するりとぬひて切つくる。わか者(もの)すかさず もぎ取て小がいなをねぢ上る。ねめ介 続(つゞい)て取つくを。七 八間なげたれば砂(すな)にまぶれて起(おき)あがり。かさねて口をきかせ まじ。まつひら御免と手をあはす。往来(ゆきゝ)の人。立とゝまり 見物しゐたりけるが。余(あまり)に見かね笑止(せうし)がりて。とも〳〵にわふる にそやう〳〵にゆるしける。此時見物の内より   いだてんに口の過たるあまのじやくほかむもおかしふまれての上 とよみければ筍斎 遥(はるか)に逃除(にげのひ)て口の内に   あまのじやくふまるゝとても口計はたゝきかへしてまけぬ也けり とつふやきて西の京に帰る    三 嵐(あらし)にゆがむ松尾(まつのを)の相撲(すまふ) 在(あり)し恥(はぢ)にもこりず。くだらぬ理 屈(くつ)あはう口引づり羽折長づ きん。暮(くる)ればそゝる鼻(はな)歌のしどろ足もと行あたりふまれて 帰る折もあり。水は方円のうつけものに随(したが)ひ。人は悪(あし)き友による 猶 燃(もゆる)火(ひ)にたき付て。灰(はい)となり土となる。身の末(すゑ)何となら 柴(しば)の露のうき世の夢(ゆめ)の間に。死(しゝ)て花実がならばこそ まくずが原と出てさわげと。夜日をわがでうかれゆく 【参照資料:国会図書館デジタルコレクション>浮世草紙刊行会叢書>第1巻>新竹斎>巻之二-三 https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/953502/165】