翻刻
ゑん藤田が座(さ)もと。わきてはんじやうに見ゆれは
札楽(ふだがく)や南おもてに木戸(きど)たてゝ今そさかへん北かはの藤(ふぢ)
ともいふべ〱讃(ほめ)ことはの化(あだ)口に。どのともいはぬ左馬の介が上手(じやうす)
したにおかれぬ物から。上村(うへむら)と名(な)づくる。今吉弥がむかしの白(おし)
粉(ろひ)に猶(なを)つやを増たる。数馬(かずま)かうつくしき手(て)を折(をり)て逢見し
かずまといひたけれど。あはねはよまむことの葉もなし
名に立役の開山親(かいさんおや)はととはん。小平次が働(はたらき)孫三郎はいふに
及ばす座中 不残(のこらず)。何ほどか大 悦(ゑつ)の仕合是や京 役者(やくしや)四天王
の随一 渡部(わたなべ)のつな公時(きんとき)といはゞ。坂田(さかた)藤十郎。武道(ぶどう)は得たる所。や
つし又 双(ならぶ)名なし。服部二郎左が。きつひやうにて今少 和(やはらか)なる
はひねたはごのとしの気(け)猶 味(あぢ)有ておもしろし。さゝな□□が