翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

新竹斎 5巻 - 翻刻

新竹斎 5巻 - ページ 68

ページ: 68

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何兵衛何ゑもんは有ふれておもしろうなし。男女ともに異(い) 国人の名をつけてよばんと。先六 尺(しやく)四人を陳平(ちんへい)張良(ちやうりやう)焚会(はんくわい) 周勃(しうぼつ)と付たり侍を司馬生(しはせい)。ざうり取を安録山(あんろくさん)。小しやうを延(ゑん) 要伯(ようはく)物ぬひを茗都氏(めいとし)。中ゐを楓呂子(ふりよし)。女房玉かづらを西王(せいわう) 母。下女を怒議指露(とぎしろ)と付たり。世人此 銘々(めい〳〵)を聞て。扨かは つたる名どもかなと。愚なる者(もの)はむしやうに奥(をく)ふかう信(しん)じて知 ず。なま心ある者どもは筍斎が例のわるこび。かうした心で あらふとしたりくつて。つけつゝふと種々(しゆ〴〵)に分別し。さた すれど縁(ゑん)の下の舞。あはねばしれぬ鼓(つゞみ)の音(をと)直(ぢき)にふしんをう つてみよと。名ゆひて子細をとへど。あさはかに申きかする 事にてなし。心をくだき解(とき)給へと殊更の自賛(じさん)中々 いひ出る事なかれば。扨はよのつねふかき心もこそと暫(しばし)信仰(しんかう) らしく成ぬ。よしさらば此 侭(まゝ)にいはでも止(やみ)なば。少 学問(かくもん)あるや うに思はれんを。ある時 酔(ゑい)の上にて。人々 例(れい)のそだてを以て 扨々 当時(とうじ)天が下に。貴方(きほう)ほど博学(はくがく)多才(たさい)の名医(めいい)又あらふとも おもはれず。召つかひの者迄。其心にて呼(よば)るゝなど。きひてきみ よき薬(くすり)のお家。唐のものどもならては。つかふて思ふやうにまは らぬはつじや。出来たのといふ。筍斎 頭(つふり)をふつて扨はかた〳〵は 薬種(やくしゆ)に表(へう)して唐(から)の名を呼とおしはるゝや。其やうな思案(しあん)で は念もなひとけぬが道理。いかに違(ちが)ふたと舌打(したうち)して。あちら むく。人々せきたる貌(かほ)に。御 坊(ぼう)の子細(しさい)らしういはるゝとも。是 より何のふかひ義理(ぎり)があらふ。さああらばいふてみ給へと追(をい)