翻刻
【右丁頭書】
【挿絵】
○此(この)星(ほし)にあたりて生るゝ人は
福禄(ふくろく)ともしく老(おい)にいたりて凶(きよう)あ
れども奢(おごり)をはぶき身(み)をへりくだ
れば後に栄(さか)ゆる也
【星四ッ結ぶ(ともぼし)の図】氐(てい) 土に属す
【左丁頭書】
氐の四星明らかなれば大臣(だいじん)后妃(こうひ)
節(せつ)をうしなはずもし見えず又は
動けば内(うち)乱(みだ)れ旱魃(ひでり)す
○此星にあたる日はよめ取/種(たね)まき
酒造(さかつくり)造作(ざうさく)はよし田畑(たはた)をかひ蔵(くら)を
たて葬礼(さうれい)にはわろし
○このほしにあたる人は福禄(ふくろく)あつく
望(のぞ)み事かなひて末めでたし
【星四ッ結ぶ(そいぼし)の図】房 土に属す
房の四星/明(あきら)かなれば王者(わうしや)興(おこ)る
政事(まつりこと)あきらか也/驂星(さんせい)光(ひかり)つよく大
なれば慎(つゝし)みあり驂星(さんせい)とは左右の
星なり
○富貴宿(ふうきしゆく)といひて此(この)星(ほし)にあたる
日は神事(じんじ)仏事(ぶつじ)造作(ざうさく)棟上(むねあげ)移徒(わたまし)に
よし嫁娶(よめどり)ものたち田畑(たはた)を求る
【右丁本文】
一 漆(うるし)にて字(じ)をかくにねばりてかきにくき
もの也/樟脳(しやうのう)を少しいれてしんなしの筆を
みなわりてかくべし自由(じゆう)にかける也
○生蠟(きらう)にてものかく法
一 蠟(らう)をわかして物をかくに早(はや)くかたまりて
筆(ふで)動(うご)きかぬるもの也/塩(しほ)を少し入てかけば
そのうれへなし
○硝子(びいどろ)にものを彫(ほ)る法
一 硝子(びいどろ)にものほるによく切(きる)る刃物(はもの)はかへつて
うけぬものなり生鉄(なまがね)の刀(かたな)をよくとぎて
ほるべしうけよくして心のまゝに彫(ほら)るゝなり
その上をよく切る刃物(はもの)にてさらへてよし
○池田炭(いけだずみ)の引きりやう
【左丁本文】
一 池田炭(いけだずみ)をきるに皮(かは)はじけて不/手際(てぎは)に
なるもの也/初(はじめ)に白汁(しろみづ)をかけてよくほして
きればその難(なん)なし
○土瓶(どひん)のひゞきもるをとむる法
一 土瓶の底(そこ)にひゞきめ出来て水もるには
粥(かゆ)をたくべし忽(たちま)ちとまる也又うどん粉(ご)を煮(に)
るもよし白大豆(しろまめ)の汁(しる)にてぬりたるを焼(やき)ても
とまる也/但(たゞ)し大にもるはとまりがたし
○金焼付(きんやきつけ)滅金(めつき)のやきやう
一 下地(したぢ)の銅(あかゞね)をふくさ藁(わら)にてよく磨(みが)き梅(むめ)
酢(ず)をぬりて又わらにてみがき亜鉛(とたん)と水銀(すいぎん)とを
和(くわ)したるをぬり金箔(きんはく)をおきて焼(やく)べし又/水銀(すいぎん)
に箔(はく)を和(くわ)して焼(やき)たるを七度(しちど)やきといふ金(きん)
【枠外丁数】廿八