翻刻!江戸の医療と養生

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広益秘事大全 3巻. [2] - 翻刻

広益秘事大全 3巻. [2] - ページ 31

ページ: 31

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【右丁頭書】 ○焼海蘿(やきふのり)の法 ふのりを水に入れ塵(ちり)を去(さり)て 一所にかため焼飯(やきめし)のごとくにぎり 堅(かた)めて紙(かみ)にてつゝみ熱灰(あつばひ)の下 に入て上より火をたきよき時(じ) 分(ぶん)に取出し雷盆(すりばち)にて能(よく)すり 生渋(きしぶ)をまぜてすり合(あは)せ葛籠(つゞら) などを張(は)るにわらびのりよりは つよし又しぶ紙(かみ)に用ひてよし 但(たゞ)しよくさめて渋(しぶ)を入べしあつ き時入れば渋(しぶ)よわし ○合羽(かつは)の法 えごの油(あぶら)一升 唐蝋(たうらう)十五匁 たうの土(つち)二十匁もし 青(あを)くするには青黛(せいたい)八匁或は十匁 もし黒(くろ)くせば灰墨(はひずみ)十匁まづ 蝋(らう)を鍋(なべ)にいれ火をもつて暖(あたゝ)め よくとけたる時えごのあぶらを 【左丁頭書】 入る油(あぶら)入てひゆる故に蝋(らう)かたく なるを火にていよ〳〵あたゝめよく とけたる時 唐(たう)の土 青黛(せいたい)などを いれかきませてかたまりなく なりてよき時に今少(いますこ)しおきて 早く揚(あげ)煖(あたゝ)かなる内に早く引べし さて引たびごとにあたゝめて引 刷毛(はけ)のぬけるを去(さり)てまづ表(おもて) より一とほり引日に少(すこ)しほして 又 陰干(かげぼし)にし裏(うら)を一とほり引て 又右のごとくほし又 表(おもて)をひきむ らをなほすべし布(ぬの)は縫合(ぬひあは)せて よくはりて引べし久しく日 にほすべからす暫(しばら)くほしてよし 荏油(えのあぶら)一升にて合羽(かつは)三ッほど引 るゝなり 又方えのあぶら一升 唐土(たうのつち)五十匁 【右丁本文】  ○膠(にかは)つぎの物/永代(えいたい)はなれぬ法 一 藜藘(おもと)【藜蘆】の根(ね)を黒焼(くろやき)にして膠(にかは)をねるとき よきほどに加(くは)へ煉(ねり)合せ何にてもつぐへし  ○鉄針(てつはり)のさびざる方 一 杉(すぎ)の木の炭(すみ)を粉(こ)にしてその中へ入置べし 又/桃(もゝ)の核(さね)を焼(やき)て粉にしたるもよし 【挿絵】 【左丁本文】  ○鼠(ねずみ)のあれぬ法 一 鼠(ねずみ)を一疋(いつひき)とらへて銅網(かなあみ)の中へいれ食(しよく) 物(もつ)をあたへて飼(かひ)おくべし他(た)の鼠(ねずみ)これを見 て少(すこ)しも荒(あれ)ぬ事妙なり  ○刀(かたな)脇差(わきざし)柄糸(つかいと)の積(つも)りやう 一 其(その)まくべき柄(つか)の長(なが)さ緑(ふち)より柄頭(つかがしら)まで の寸(すん)十二たけあれば相応(さうおう)なりと知るべし それより短(みじか)きは足(たら)ぬなり  ○鏡(かゞみ)の磨(とぎ)やう 一 下地(したぢ)を和(やは)らかなる切藁(きりわら)を以(もつ)てすりおき 砥(と)の粉(こ)にて磨(みが)き塩気(しほけ)なき梅干(むめぼし)にて能(よく) すりてさて錫(すゞ)三分/水銀(みづかね)壱匁/先(まづ)錫(すゞ)を土(かは) 器(らけ)にいれ火の上に置よくとけたる時/水銀(みづかね)を 【枠外丁数】四十七