翻刻
へき能すりて二色等分山のいも十分位置入取湯にて
のべいり酒少くハへ板の方 を程よくやき うへまで
火通り ば上のほうも焼 さめ さぬ内用て
▲はんへん仕様 一 山のいも 《割書:一盃|すりて|》 一 たうふ 一 はい
一 うを《割書:六分|すりて|》 右三種能すり合て塩加へて 料理好
鮨魚のあらまし
一 近江鮒 一 学鰹すし
一 鰻すし 一 鯔すし
一 鮎の鮨 一 なませごし
一 鮭のすし 一 わたこすし
一 のすし 一 はや鮨《割書:たて|あハび|》 ゑび《割書:あかゞひ|川ざこ|》
▲ふな鮨の仕様寒の内に漬 ゑらを取わたをぬき頭を
打ひしぎ塩沢山にため 鮒を塩のうへゝおし付塩
付ゝ程つけ漬 黒米をこハめしにたき能さまし喰塩
に塩ませ食沢山につけ おしつとく置 ほど
過ておしを常のすしかけん程によハく 七十日程
過てよくなれ よく年夏秋の時 結句風味 ほね
も一段と和に もたしてゆるめ しぶんに塩水
をふたの上へため 取出し 内の魚食のかたおしに
ふ やうに 押をかけ右の塩水の水ため置なり
▲鮒早鮨一酒壱升に塩三合入煮だし酢一合加へかし四五月
置に酢に入て をさまし右のせんじ酒にて喰塩
少からく合 鮒に塩を一時程しませ置扨さつと洗
右の食にて漬バ ハ二日程にて 又四五日も置 食
の塩生なれよりからく仕 おしハ漬時に二時ほども
おしかろく仕次第〳〵におしよくかけ
▲鯛の鮨一塩弐升水一升合三升を弐升に煎よくさます
たい三枚におろし右の塩水の中へ入おしを置二日過三日
めに黒米壱升 にたき扨糟壱升を合右の鯛《割書:ニ|》す
れ合ふ に漬 但鮭の塩引も漬塩出し右のことく仕《割書:ル|》也