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節用料理大全 - 翻刻

節用料理大全 - ページ 72

ページ: 72

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 あハせ竹にても木にてもうちのばし幅二三分  長サ三寸にきりてよし味噌にだしくハへ煮る  うハ置にらか又ハ何にても見合い  扨湯にし  て入てよしか にいたしけいらんにとり合せうどん  の汁にてけし山升のあんを につけ出  ▲きんとん 葛のこを味噌汁をはしらかしさまし  こねて中へけし山升などをすり入ひりとまるめ  もみそ汁にしたて くでん有 ▲くず素麺は葛を少し水にてとき   とり湯  のかげんにて桶にうつしさまし粉をこねてよし  加減は引上おとしみるに糸になりやうきれぬ程にこねて  がよし切るゝもあしとをし  上々は柄杓のそこに  を指のはいる程あけ其中へ右のこね をいれなべの  湯をよくにやし其中へおとし油断なく湯の下を  たき そうめん色々  はばすいなふにてすくは   水にいれひやしよくあらひ水をさい〳〵かへ  ば白く見  事に  也汁は切麦同前くずはならでふ遣 ▲麦切は大麦の粉也打 切麦のごとくみじかく切知るうわ  置はそば切のことくにしてよし ▲玉子素麺は卵をあけ白きほうをせんじよくかき   玉子のからにしてすくいほそくをとし 也取上能さまして                          よし   〇 茶菓子こしらへ様の事 ▲ごぼう餅は牛房をよく湯にしてたゝき擂鉢にて  すりをきもち米六分うる四分粉にさたうをくはへ  ごほうと一つにすり合せさとう   へばしるくなり   よき に丸めゆにをしてごま出しの油にてあげ  扨砂  糖をせんじ中へいれ煮 出し 午房さたうのかげん                        口傳 ▲くず焼餅 葛一升水一升さたう一升三色よく こね合せみかん程にまろめなべにすこしあぶらを ぬりさい〳〵打かへしやきてよし

現代語訳

合わせて竹でも木でもうち延ばし、幅二三分、長さ三寸に切ってよい。味噌に出汁を加えて煮る。上に置くのはニラか、または何でも見合わせて。さて湯にして入れてよい。火にいたし、けいらん(餅の一種)に取り合わせ、うどんの汁で煮て、けし(芥子)、山椒のあんを付けて出す。 ▲きんとん 葛の粉を味噌汁で溶かし、冷まして練って、中にけし、山椒などをすり入れ、ひと口大に丸めて味噌汁で仕立てる。口伝あり。 ▲葛素麺は葛を少し水で溶き、湯加減で桶に移し、冷まして粉を練ってよい。加減は引き上げ落としてみるに糸になるよう、切れない程度に練るのがよい。切れるのは悪い。上等なものは柄杓の底に指の入る程度の穴を開け、その中へ右の練ったものを入れ、鍋の湯をよく沸かし、その中へ落とし、油断なく湯の下を焚く。素麺を色々にしたい場合は、笊ですくい、水に入れて冷やし、よく洗い、水を再々替えれば白く見事になる。汁は切麦と同じ。葛ならでは作れない。 ▲麦切は大麦の粉である。打って切麦のように短く切る。上に置くものはそば切のようにしてよい。 ▲玉子素麺は卵を割り、白い方を煎じてよくかき混ぜ、玉子の殻ですくって細く落とす。取り上げてよく冷ましてよい。 ○ 茶菓子こしらえ様の事 ▲ごぼう餅は牛蒡をよく湯がいて叩き、摺り鉢ですり置き、餅米六分、うるち米四分を粉にして砂糖を加え、牛蒡と一緒にすり合わせる。砂糖を加えれば柔らかくなり、よい加減に丸めて茹で、胡麻油で揚げる。さて砂糖を煎じて中へ入れ煮て出す。牛蒡と砂糖の加減は口伝。 ▲葛焼餅 葛一升、水一升、砂糖一升、三色をよく練り合わせ、みかん程に丸めて鍋に少し油を塗り、細々と打ち返し焼いてよい。