翻刻
る者、此島に遊び、此水滴の竒なるを目撃し、其
著書に記せしより、諸の西書之を載するもの
多し、ドヾネウス(──────────)曰く、是れ猶 ̄ホ我 欧羅巴(ゑ◦うろつぱ)州の、ゾ【左縦線】
ンダーウ【左縦線】草《割書:日露|の義》の日中に至れば、水を滴して地
を湿すが如きものか、然れども余未だ此島に
逰で、此竒樹を見ず、故に此理を知ること能は
ず ̄ト云々
右の竒談は、夢遊道人の西洋雑記にも見へた
り、客歳我が友、横濵に遊で、西人某氏に、竒樹水
滴の理を質せしに、同氏曰く、余此事に就て、種
々の説あり、簡に之を言はゞ、此樹に一種の蒸
餾機あつて、地中の水を餾出するなるべし、余
もまた未だ此樹を見ず、他日細荅せんと ̄ト云々
歯牙保護の法
歯は飲食の為 ̄メに須要なるが故に、務めて保護す
べし、都て歯牙不潔なるは害あり、故に毎朝夕は
勿論、食後も亦掃除すべし、○朝は指頭に木炭末
を貼し、歯を磨くこと一回なるべし、《割書:本邦所用の|楊枝は、歯牙》
《割書:に害|あり、》
熱飲の後、直 ̄ヲに寒飲を取るは害あり
歯牙烈く相觸るゝ事を禁ず
力所及(なるたけ)寒風に露呈すべからず