翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

養生七不可 1巻 - 翻刻

養生七不可 1巻 - ページ 11

ページ: 11

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 分利し其色を変化し外には九竅【左ルビ「こヽのつのあな」】をまう  けて其物を泄(もら)す上より出るものは痰【左ルビ「たん」】唾【左ルビ「つは」】涕【左ルビ「はな」】  涙【左ルビ「なみた」】の類下より出る物は小便其糟粕【左ルビ「かす」】は大便とな  して棄去り其精の気となる物は鼻口より  天の大気を吸入【左ルビ「ひくいき」】し呼【左ルビ「つくいき」】に従て此物を兼て鼻口  より泄す其他は一身腠理より霧の如くに  泄(も)れ去る《割書:腠理は即汗孔なり是より泄れ出るものを西洋にて|ヲイトワツセミングと名づく常は容易に見えがたき物なり》  《割書:冬時陰気行れ鼻口の気見え易き頃日に映する時は遊糸(いとゆふ)の|如く影さすもの是なり皮膚に潤あるは此物を以てなり》如許日々  程よく泄れ去る人は病あることなし是血液  清潔にして能順行し気も閉塞せさるか故  なりかくある人にても動作を悪み安逸【左ルビ「やすき」】を好  む時は血液の清きものも次第に不潔となり  気も是によつて閉塞【左ルビ「とぢ」】し《割書:動作せざれば血液流行あし|くなるの証は仮如は久坐久臥》  《割書:すれば其床に着たる下の方己が体の重きに圧れて気血の流行自由|ならず故に其所麻痺【左ルビ「しびれ」】す然れどもこれにも遅速あり楽事には遅く  《割書:患事には速し是気の閉と不閉との分れなり長病人の|破㬷(とこすれ)を生ずるは其甚にして血液の腐敗するなり》百病を生  ずる因となるなり《割書:雨水は茶を煮るに良なるものなり是を貯ふる法|は雨の下る時壺にうけて是を貯へ口を封し坐右に置》  《割書:昼夜其傍を往来する時其壺を振動かせは壺中の水数日をへて損ぜす清|潔なること新に下るものゝ如し若振動かさゞれば腐て濁を生じ終には》  《割書:垢を生し虫も生ず人の動作を悪み|血液不潔となること此理にちかし》