翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

養生七不可 1巻 - 翻刻

養生七不可 1巻 - ページ 14

ページ: 14

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出る悪水の如く臭気は鼻をつき味は辛 烈にして胆礜(たんぱん)の性にひとし故に筋肉を腐蝕【左ルビ「くさらし」】し 堅硬なる骨を朽腐【左ルビ「くちくさらす」】す是によつて鼻柱も 落頭骨も砕(くだ)く梅毒のみならず他の病もまた 然あるなりかく恐怖すべき悪液を貯へながら も多年生命を保つものは幸に其液一所に 聚り凝(こる)がゆゑなり若悪液周身に散蔓するか 又は生命を主る要所を侵し傷る時は忽に 死するものなり其悪液の一所に聚り瘡となる ものは前に譬へし草木の幹(みき)ばかり半朽て 枝葉に枯ざる所有が如し是其根へ腐のいら ざればなり又気の変により閉塞して病を なすといふは病 皮(かは)の裏にあることなれば容 易に説示しがたし仮令は少しく心下の痞と 腹の微満【左ルビ「すこしはる」】する類は多くは気の閉塞【左ルビ「とぢふさぐ」】するによる なり故に噯気(あいき)【左ルビ「をくび」】すればもれ放屁(ほうび)すればもるこの 滞気の泄れ去により緩りて快を覚ゆる なり又其他留飲に似たる症にもあり是も