翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

養生七不可 1巻 - 翻刻

養生七不可 1巻 - ページ 18

ページ: 18

翻刻

気も滞らず血液も不潔にならず長命はなるもの とみえたり是を以て見る時は此二事生を養ふ 所の第一なること明らかなり他所にても長寿の 者を見しに多くは此類なりされども其平生を 委くしらざれは証にはなしがたし故に此には挙 ず若生得虚弱の者此所を弁へず彼は大酒せし かど何か年の寿を保ち是は過食せしかども 多病にはなかりしと己が生得を弁へず謾りに 飲食を過し旦これに加ゆるに無益の事に 思を労する人々は如何 ̄ンして天寿を終ることを得む 是鄙き譬にいへる鵜の真似する鴉の類ひなるべし 又人間一生は飲食の為に身を持つとて明日病 ことを思慮もせず過飲過食する輩は五十年の 苦労せんより一日の栄花勝れりと眼前刑にあふ は知りながら盗するもの共と品こそかはれ其情 は相似たるべしかゝる人あらむには迚も此事 語るべきことにはあらず