翻刻
心苦し因て梓に刻し家に蔵して
其贈らむと思ふ人々の数に足らしむる
まてなり
小詩僊堂主翁著
附録
我杉田の師翁ことし仲秋の頃もとづき給ふ事有
て七不可(しちふか)といふ小冊を綴(つヾ)り其児孫及ひ小子が輩に
授(さづ)け給ひぬこれみな世の教戒【左ルビ「おしへいましめ」】となるの要訓にして
われ人此七戒を持(たも)ち勤(つと)めば常に心の守となり
種々の病魔(びやうま)を免(のが)れ百年(もゝとせ)の寿齢を保(たも)つ利益(りやく)
を得むこと深かるべし余もまた人家 疾病(しつへい)
あるごとに三 厄(やく)あることを常に歎(なげ)き憂(うれう)る事
あり既に病家三不 治(ち)と云小冊を筆し置たり