翻刻
二音則合書イロ二字即為色字也若有音無字則
合書二字反切行之如村名泊与泊舟之泊並読作
土馬伊則一字三音矣村名喜屋武読作腔字則又
三字一音矣国語多類此国人語言亦多以五六字
読作一二字者甚多得中国書多用鈎挑旁記逐句
倒読実字居上虚字倒下逆読語言亦然本国文移
中亦参用中国一二字上下皆国字也四十七字之
末有一字作二点音媽此另是一字以聯属諸音為
記者共四十八字云
元陶宗儀云琉球国職貢中華所上表用木為簡高
八寸許厚三分濶五分飾以髹釦以錫貫以革而横
行刻字於其上其字体科斗書又云日本国中自有
国字字母四十有七能通識之便可解其音義其聯
輳成字処髣髴蒙古字法以彼中字体写中国詩文
雖不可読而筆勢縦横竜蛇飛動儼有顚素之遺今
琉球国表疏文皆用中国書陶所云横行刻字科斗
書或其未通中国以前字体如此今不可考但今琉
球国字母亦四十有七其以国書写中国詩文筆勢
現代語訳
二音で表すので、「イロ」という二字を合わせて書けば色という字になる。もし音はあるが文字がない場合は、二字を合わせて書いて反切の方法で行う。例えば村名の「泊」と船を泊める「泊」は、ともに「土馬伊」と読むので、一字を三音で表すことになる。村名の「喜屋武」は「腔」字として読むので、これはまた三字を一音で表すことになる。国語にはこのような例が多い。国の人々の言葉も五、六字を一、二字として読むものが非常に多い。中国の書物を多く入手して、鈎点や旁記を多用し、一句ごとに倒読する。実字を上に置き、虚字を下に倒して逆読する。言語もまた同様である。本国の公文書中にも中国の一、二字を参用し、上下ともに国字である。四十七字の末尾に一字あり、二点の音「媽」を作る。これは別個の一字で、諸音を連結して記すためのものである。合わせて四十八字という。
元の陶宗儀が言うには、「琉球国が中華に職貢する際に上呈する表文は木を用いて簡を作り、高さ八寸ほど、厚さ三分、幅五分で、漆で飾り、錫で留め、革で貫いて、横に字を刻む。その字体は科斗書である」と。また「日本国中には独自の国字があり、字母は四十七個で、これを通じて理解できれば、その音義を解することができる。その文字を連結して字を成すところは、蒙古字法に似ており、その国の字体で中国の詩文を書いても、読むことはできないが、筆勢は縦横で龍蛇が飛び動くようであり、まさに顛素の遺風がある」と言う。今、琉球国の表疏文はすべて中国の書体を用いる。陶が言った横行して字を刻む科斗書は、おそらくその国がまだ中国に通じる以前の字体がこのようであったのだろう。今では考証することはできない。ただ、今の琉球国の字母もまた四十七個であり、その国書で中国の詩文を書く筆勢は