翻刻
【右丁 白紙】
【左丁】
こけぬつえ上 平安 山口重匡 著
上古(でうこ)の人は天理(てんり)にしたがひ自然(しぜん)に任(まか)する故に齢(よはひ)長(ながふ)
して病者(やむもの)すくなくやゝ其後にいたり病者有りと
いへどもいまだ医薬(いやく)の事なきが故に僅(わづか)に咒(まじなひ)などにて
病苦(びよふく)を逃(のが)るゝ事 多(おゝ)かりしとなん降(くだ)りて中世(ちうせい)に
いたり病者(びよふしや)多きにより漢土(もろこし)より医書(いしよ)わたり種々(しゆ〴〵)
の医療 行(おこな)はるといへども後世(こうせい)ほど病者 多(おゝ)くなる事
是いかなる故ぞといふに皆これ養生(よふぜう)を不守(まもらざる)が故也此
養生の道を守るときは天理にしたがふが故に無病(むびよふ)
壮実(そうじつ)にして而も長寿(てうじゆ)に養生をまもらざる時は陰陽(いんよふ)