翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

こけぬ津え - 翻刻

こけぬ津え - ページ 14

ページ: 14

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【右丁】 ○天 天は陰陽の元(もと)無量不可思議(むりょふふかしぎ)のものにして其か たち広大(かうだい)にして徳(とく)もまた大(おゝい)なるもの也是の理を 知らざるときは天といへは上の青き処をのみ天とおもへ ども青きは不可思議の色にて天にそれとさし たる色はなく無色(むしき)の色 極(きわま)りて蒼々(そう〳〵)【左ルビ:あを〳〵】の色をあら はす是を近(ちか)くいへば水は無色のものなれどもその 積(つも)りて深淵(しんゑん)【左ルビ:ふかきふち】となるときは其色の青きがごとし 故に天は上ばかりを天といふにあらず土(つち)を離(はな)るゝ 処皆天にして天のはたらきを具(そなへ)ざるときは 【左丁】 万物に用なし其天のはたらきをいふときは万物 空(むな)しき処皆天なり万物此空しき処用にて 万 器(き)といへども実する時は用(はたらき)なし故に茶碗の内も きせるのらうの内も針(はり)のみゝずの内も万物 用(はたらき)をな す処は皆天の万物に具(ぐ)してそれ〳〵の用をなさし むるものにて万物の用は悉(こと〴〵)く天の用也然てその 天の用を容(いる)る者は何ぞといふに則是地にて其地を 容(いる)るものは天なり天有て地なき時は万物を生(せう)ずる事 なく地有て天なき時は万物を育(いく)する事なく乾坤(けんこん) 相得て万物を生し育するを天地 同一(どういつ)とはいふなれ