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【右丁】
されどまたこれを分けて其大小を論(ろん)ずる時は天は三千
世界のおほゐなるかごとく地は芥子(けし)壱 粒(りう)ばかりの小(ちい)さ
なるもの也扨また地は終(おわ)りありといへども天は始終(しじう)
なくして朽(くつ)る事なきもの也されどもかくいへば天は
虚(きよ)にしてなきものかとおもへどもさにあらず孟子(もうし)も
至大至剛(しだいしかう)【左ルビ:いたつておゝきくいたつてかたく】なりとて其体(そのたい)の広大なる事をいふ時は
日輪(にちりん)は地球(ちきう)に倍(ばい)する事百六十五 双倍余(そうばいよ)のものにて
この大なる日輪をはじめ其外 数多(あまた)の星辰(せいしん)の内にも
わきて大なる星は地球に九十双倍より百七双倍迄の
大なる星千 余座(よざ)を容(いる)るものにて其大さまことに不可測(ふかそく)
【左丁】
なり将(はた)其 地球(ちきう)はいかにといふに其一 回(くわい)凡一万二千五百里と
有りて是も広大なる者なれとも其地球を一 番(ばん)の天より
見る時は其大さ地より見る月より三双倍大きに見へ
四番の天より見る時は此地より見る太白星(たいはくせい)に一倍大きに
見へ五番の天よりは少【ママ】さき星程に見へ六七番の天よりは
曾(かつ)て見えずとありてその広大にして高き事かく
のごとし扨其一天々々の高さ厚(あつ)さをもいかにといふに算(さん)
法(はう)をもつてはかれども九番十番の天に至りてはいく
ばくとしも知られずとなん誠(まこと)に無量不可思議といふ
べしさて天の至剛(しかう)なる事いかにといふに鉄石(てつせき)も及ぶべ