翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

こけぬ津え - 翻刻

こけぬ津え - ページ 19

ページ: 19

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【右丁】 陽の性は上へ引くが陽の性にて其理をいふ時は暑 に中(あた)り怠隋(たいた)《割書:身のだる|さをいふ》するも過酒(くわしゆ)【左ルビ:さけのすきたる】の翌日(よくじつ)怠隋するも 同理にて暑にあたり怠隋するは夏は日輪 頭上(づせう)に 至りて陽の引き強(つよ)き故 表(そと)の守りおろそかなる 時は日輪の陽にひかれて人身怠隋するなり 人は陽の一気を元(もと)として働(はたらき)をなすもの故内より 作(つく)る陽気と毛孔(けのあな)より皈(き)する陽気と同し都合(つがう)に こしらへたるもの也然るに内より作(つく)る所の量(りよう)より も是を外に引(ひく)事甚しき時は必怠隋するなり 過酒の後怠隋するも内より酒の雇(やとひ)陽気にて急(きう)に 【左丁】 推(おし)出す故に陽気も酒力におされて天に皈(き)【左ルビ:かへる】する 故に跡は必怠隋する也陽の性外よりひかるゝが 内よりおし出すかの違(ちが)ひなれども天に皈するの 一理かくのごとしと知るべし ○陰 陰の元は土也故に万物 象(かたち)有るもの皆土に皈せすと いふ事なく是地心へ皈するの理にて万物土より 出たるもの故に本位(ほんゐ)に皈するのすがた也即かたち といふ和語(わご)かたつちといふ義にて土の事にて万物 目に見ゑかたちをあらはしたるもの土にあらずといふ