翻刻
【右丁】
用をなすの理なり故に陰といふは一身をうるをし
養ふをいふ是則 血(ち)と液(うるおひ)の事也是を天地の上にて
いふときは温煖(うんたん)の元は陽にして日輪(にちりん)なり血液(けつゑき)の
元は水にして月輪(けつりん)也 骨肉(こつにく)の元は土(つち)にして地球(ちきう)
の位也かくのごとくなる故に人身の上にてこれを
分(わか)つときは大に大小有り陽の元は日輪なるが故に
其大さ一回(ひとめくり)凡二百十三万二千四百十九里の余と有り水の
元は月輪にして其 大(おゝい)さ一回凡三百二十六里の余また
地球(ちきう)は骨(こつ)肉の位(くらい)にして其一回一万二千五百里と有り
かくのことくなる故に大小の位を分つときは日輪は月に
【左丁】
六千四百七十三双 倍(はい)の余大にして地球(ちきう)は月に三十
九双倍大なるものなりかくのごとく陽はいたつて大なる
ものにして周身(しうしん)にゐたらざる処なく血液も水の
位にして小なれども其うるおひの周身にいたら
ざる処なし此陰陽を骨肉の器(うつは)にうけたもちて
用(はたらき)をなす故に地球は日輪よりは小なれとも月輪
よりははるか大なるものなりかくのごとく日月はいた
つて大小なれども此地球より見る時は相 等(ひと)しく
見ゆるごとく天の一元の徳をもつて相位して
用(はたらき)をなせるものなれば人身もまた此陰陽 過不及(くわふきう)【左ルビ:すきふそく】