翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

こけぬ津え - 翻刻

こけぬ津え - ページ 46

ページ: 46

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【右丁】 て総身にいたらざる処なししかれども陰陽に大小 有り人身血液の往来する処は天地の上にては河海(かかい)【左ルビ:かわ うみ】 のごときものにして其余は土にして人身にては骨(こつ) 肉(にく)の分也天地の上にても水の有処はわづかなるもの にて其故は地球(ちきう)の厚さは三千九百七十八里の余(よ)と有り 水の厚さはわづか二里より深(ふか)き海はなきといへりたとへば 饅頭(まんちう)を地球(ちきう)にたとふるときは水の部は皮(かわ)のごときもの なりしかれども皮のみに水あらずあんの中をも上下左右 縦横(しうおふ)に往来(おゝらい)する道(みち)有りて人身(じんしん)経絡(けいらく)【左ルビ:ちすじ】のごときものなる 故にこれをさして水脈(すいみやく)といふ也脈といふは血の往来する 【左丁】 処をさして脈といふ也然れども水の量はかくのごとく 肉(にく)よりはすくなきものなりしかれども陽気(よふき)は一身(いつしん)にいたら ざる処なし日輪(にちりん)は地球(ちきう)に百六十五双倍の余大なるもの にて陽の根元(こんげん)如斯大也又地球は月輪よりは三十八 倍大なりといへり水の根元(こんげん)は月輪なるが故に如斯 陰陽(いんよふ)の位を知(しり)得(へ)ん為(ため)に天地の理をいふ天地の上 にてかくのごとく陰陽(いんよふ)の本はおほひに大小有れ ども其位を得て相和し万物を養ふなり然れども 天地の上にては処により晴雨の偏勝(へんせう)あれども其水 通して増減(そうげん)【左ルビ:ましへり】する事はなしといへども人身の上(うへ)にて