翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

こけぬ津え - 翻刻

こけぬ津え - ページ 57

ページ: 57

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【右丁】 ふとんを覆(おゝ)ひ無言(むこん)にして息(いき)をつめる心持にてしばら く居る時は汗(あせ)出(いつ)る其(その)汗(あせ)細雨(こあめ)帯(おび)たるごとく出るを よしとす此上 多(おゝ)く汗する時は陽気 脱(たつ)してよろ しからず ○薬を服(ふく)し様の事 薬の用様は先三法と知るべし先 発表(はつひよふ)桃(はい)【梅の誤ヵ】毒(とく)の薬 を用るは食後に用ひ下し薬を用るときは食前空腹 に用ひ補薬は少々ツヽ用(もち)ゆべしもしこの用 法(はう)を誤(あやま)る ときは薬のめぐりよろしからすその外色々用ひ様 あれども大抵(たいてい)この心得(こゝろへ)にて用る時は薬のめぐりよし 【左丁】 ○疫気の事 疫は中風【左ルビ:かせひき】傷寒の邪気と同じからずして一 種(しゆ)の別物(べつぶつ) なり天地間 非令(ひれい)の気行れる時は必 瘟疫(うんゑき)行れるもの にて此気は天地間の気(き)不正(ふせい)になりてたとへば物の 温暖(うんだん)の気重りて腐(くさ)りたるごときものなり然(しか)し此 疫気は人身表分より侵(おか)す事なく口(くち)鼻(はな)より入り て三焦(さんせう)膈膜(かくまく)の原(けん)に付 表裏(ひようり)に分(わかち)伝(つた)へ傷寒の邪の 直(たゞち)に表(へう)より侵(おか)して裏(り)に入るものには同しからずその 疫邪の口鼻より入るといふはいかにといふに口鼻の気