翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

こけぬ津え - 翻刻

こけぬ津え - ページ 62

ページ: 62

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【右丁】 眼を鼻(はな)へなをすのるゐ多し是なげくべきの甚しき なり楊梅瘡疥癬なとは湿毒(しつどく)の内にても至(いたつ)て軽(かろ)き 症なれは必ず悪敷なをす事なかれ疥癬(ひぜん)などを病(やむ) ときは必す早く治せんとて付薬(つけくすり)をし薬湯などに早(はや) く浴(よく)する時は必骨うづきになをすことあり何れ表(ひよふ)へ 発(はつ)する病は陽気の強(つよ)きにて裏(り)のよろしき症なれ ば必ず早くなをす事をせずあらんかきり出す様に すべし表に出んとするとき必ず下す薬を用る事なく 内より食事等にも強(つよ)きものを食せしめて外へ出(いだ)す 様にすべししかしまた至て強(つよき)き【衍】時は旁(かたわら)に下剤(くだし)を 【左丁】 用る事あれども是はたとへば南風を求(もと)めんと欲せば 更に北窓(ほくそう)を開(ひら)くといへるごとく南の風を得んとおもふに 北(きた)の窓(まと)を明るがごとしかくのごとくするときは発表の 勢(いきおひ)よき也然れども是は臨機応変(りんきおふへん)の術(しゆつ)にして一 概(がい) に論(ろん)ずる事にあらざれは先あらましを記す ○痛(いた)む腫物(しゆもつ)はよく痛(いたま)ざる腫物はよからざる事 一切の腫物の痛をよきといふは如何(いかに)といふにすべて 痛(いたむ)といふは陽気の行 当(あた)る物ありて行当る故痛を 知るなり行当るといふは行がたき処を行んとする故也 然るに此行ものは陽気当るものは邪気也是を近(ちか)く