翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

こけぬ津え - 翻刻

こけぬ津え - ページ 66

ページ: 66

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【右丁】 厲気の行れるも此理にて日陽のめぐり十分ならざるに よりて厲気(れいき)行れる也故に山中の人は異(こと)なる病あるなり 如_レ此国によりて病もことなる故に治方(しはう)をも異(こと)に するなり ○湿病(しつびよふ)の事 湿毒(しつとく)を俗(そく)にひゑといふ因(いん)はしめりより出たる気の人に つひて病(やま)しむる毒にて人に伝染(てんせん)【左ルビ:うつる】或は父母より 伝りたりたるを遺毒(いとく)の湿(しつ)とて至(いたつ)て治しがたしとす医(い) 書(しよ)に此湿毒をは黴毒(はいどく)とありて此 黴(はい)といふはかびといふ 字(し)にて其 義(ぎ)によりて人のからだにかびのはゑたることき 【左丁】 病といふ意扨此かびのはゆる理は麹(かうじ)の花(はな)のごときものにて 湿(しめ)りたるものをむしたつる故かびをなすなり湿毒(しつとく)の病 海辺(かいへん)に多(おゝ)きもこれ魚肉(ぎよにく)を平生に食(しよく)し日夜(にちや)潮風(しをかせ)を うくる故外よりは塩のしめりの気にて表を閉(とぢ)内よりは 魚肉を食して蒸(むし)たつる故に黴(かび)を発(はつ)する是外より うけたる湿毒(しつどく)也また内因の湿毒(しつとく)といふは内よりおこり たる湿毒にて是(こ)の因は平生魚肉 冷物(ひへもの)を好み其上に 飲酒(いんしゆ)を嗜(たし)むもの其酒肉の気内にてむせて湿毒と なる又平生水辺に居る時は終(つい)には湿毒を発するも此 理にてまた雨露霜雪(うろそうせつ)をうくる猟人(りよふし)などに多(おゝ)し今は