翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

こけぬ津え - 翻刻

こけぬ津え - ページ 73

ページ: 73

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【右丁】 人参は温補の薬なる故に閉塞(とぢふさぐ)する理ある故に人参を 用る時は陽鬱(よふうつ)さかんにして毒気(とつき)排(はい)する事なければ 尤これを禁(きん)じて可(か)ならんかされとまゝ人参を用る症(せう) あるも誠(まこと)に百中の一二にて変中(へんちう)の変(へん)なるものなり故に 人参を用ゆべき症なりとおもはゞ先蛮製のてりあか【人参に代わる物か】 を用る事よし ○麻疹(はしか)の事 麻疹の和語(わこ)をはしかといふはいかなれば裏(り)に発(はつ)して 咽喉(のど)がはしかく覚(おぼゆ)る故にはしかといへりこの病年に よつて流行(りうかう)する土地(とち)を避(さく)れば免(まぬが)るゝといふ事もありて 【左丁】 其処の地(ち)に行(おこなは)れる一気にて扨(さて)此行れる理は平生(へいぜい)日 輪(りん) より地之水気を引揚(ひきあぐ)るに其(その)上提(せうてい)する勢(いきおひ)切(きれ)る時(とき)に雨と なりて降(ふ)る其 引揚(ひきあぐ)る時の糟粕(かす)が積(つもり)て腐(くさ)れる気と なりて其気廿二三年目程には天に帰(き)す其(その)登(のぼ)る気に 当りて病めるをはしかといふ痘瘡よりは日数も短(みぢか)く一段 心易(こゝろやす)くまた痘とは療治(りよふじ)の仕様(しよふ)も大に違(ちが)ふなりこれも 養生の守りよき時は気をうけぬことあり尤(もつとも)この病(やまひ)病中(びよふちう) 病 後(ご)とも食禁(しよくいみ)を慎(つゝし)むことよし ○起居(たちい)動作(あるき)をせざる人は多病なる事 富貴(ふうき)奉養(はうよふ)の人多病なるはいかにと起居(ききよ)動作(どふさ)をせず