翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

こけぬ津え - 翻刻

こけぬ津え - ページ 85

ページ: 85

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【右丁】 陰陽を表へ出す也故に臓腑(ぞうふ)を繋(つなぐ)と陰陽を出すの二 ̄タ 役をかねたるものなり人の臓腑は人の胴殻(どふがら)につきたる ものにあらず此(この)三焦(さんせう)の三処にて表につながるものなり 故に解(かい)臓をするにも此三焦さへ切れば臓腑(ぞうふ)こと〴〵く 出る也三焦の用必此なるもの故に人によりて其三焦の 穴の太(ふと)きと細(ほそ)き者によりてよく醉と醉(よわ)ざるとあるなり 凡人身は平生呼吸にて造(つく)り出(いだ)す陰陽(いんよふ)あるに其陰陽 の通する程は三焦 腠理(そうり)の穴有る也然るに今酒を呑(のみ)俄(にはか) に陰陽 増(ま)し是迄一升ツヽの陰陽の通り居たる三焦 の穴へ俄に二升三升の陰陽を持然る故に三焦の穴 【左丁】 こずんで通(つう)じがたく裏よりは酒の陽気 強(しひ)て出(いで)ん として又三焦にこずんて終(つい)に息(いき)だわしくなるなり また酒を飲て悪寒(さむけ)を覚る人あり是三焦の穴最 細(ほそ) き人なり上戸は三焦の穴太きが故にいか程胃中より 陽気をおくり出すともやすらかにぬけ出て表へ散ずる 故に陽気 胸(むね)腹(はら)に鬱満(うつまん)する事なく息(いき)だわしきこと なしまた酒を飲(のめ)ば顔色の赤くなるの理は酒の陽気 にて内の陽気を張り出す故に色赤くなるものにて 是陽気の重(かさな)りたる色(いろ)也また甚敷上戸にいたれば醉に したがふて面色 青(あを)くなる是三焦の穴 広(ひろ)きゆへ陽気