翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

こけぬ津え - 翻刻

こけぬ津え - ページ 87

ページ: 87

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【右丁】 用る時も米は米(こめ)の性の通りをはたらき塩(しを)はしほの性の まゝを働(はた)らく此理に委敷(くわしく)達する時は品物の性を知りて 其能を知る事亦 明亮(あきらか)也故に同し辛味(からみ)にて芥子(からし)蕃椒(とふからし) 山椒(さんせう)桂枝(けいし)附子(ぶし)の類(るい)各 辛味(からみ)なれども其うけたる性に より各其能を異にす桂枝(けいし)は枝(えた)なるが故に其辛味 発表(はつひよふ) に用ひ附子の辛味は根なるが故に胃中(いちう)に入りて其性下 に向(むか)ふ性あり大黄の苦味(にがみ)も山梔子の苦味も同じ苦 味なれとも大黄は根なるが故に下へ向ふて大便を通(つう)し 山梔子(さんしゝ)は実(み)なるが故に胸中(むねのうち)の熱を解(け)するまた其 形状(かたち) の大小によりて能を異にするの理をいふ時は大黄は大 【左丁】 なる形にて胃中に盈(みち)て下る故 下利(けり)し黄連(おゝれん)は状(かたち)細(ほそ)く して小なる故に心下(しんか)の痞(つかへ)に用ゆるがごとく痞(つかへ)の時に大 黄を用るときは大なるにすき反(かへつ)ていよ〳〵塞(ふさ)ぐの理 なるか故に黄連を用(もちゆ)るごとく万品(はんひん)気味(きみ)同じきも品物 によりて其能を異(こと)なすればこれを一概(いちかい)に論(ろん)ずへからす 故に平生の食物にも気味同しきも能を異にするあれば 深く心得有べき事にてたとへば⬜︎(ふぐ)【魚篇+豕】は味かろしといへ ども毒(どく)を存(そん)ずるがことし ◯薬を用ひずして病を治する法 薬せしずして病を治する諸病 各(おの〳〵)其心得(そのこころへ)あり今爰に