伊那市×みんなで翻刻

コレクション: 内藤家資料 (1) 2

藩翰譜(八・上) - 翻刻

藩翰譜(八・上) - ページ 38

ページ: 38

翻刻

【右丁】 とて甲斐弥左衛門尉を徳川殿の御陣にまいらせて此 よしを陳すこゝにまた勝茂かしたしくめしつかひし 久納市右衛門尉といふ郎等ひそかに黒田甲斐守長政の 陣にゆきむかひ主人勝茂か所存のやう一々にのべて 長政のはからひにてつみなためられん事をこふ《割書:としころ|長政の父》 《割書:如水入道勝茂か父直茂|としたしけれはなり》長政久納か志のほとを感し井伊 兵部少輔直政と相議して此由かくと申す徳川殿 聞し召て家康彼父直茂と約せし事ありいかて その約にたかはんやとてたち所につみゆるされ勝茂 を御陣にめしいそき本国に馳帰り柳川の城せめやふる 【左丁】 へきよし仰下さる《割書:立花左近将監|宗茂か居城也》勝茂大によろこひ 本国に馳帰り父直茂と共に佐嘉の城をうつ立まつ 久留米の城を降して《割書:侍従秀包か|居城なり》柳川にむかひ立花 と戦ふ黒田加藤柳川にはせ来り両陣に使たてゝ 軍を制し立花をすゝめて降参させ加藤か兵にて彼 城を守らせ清正如水鍋島立花か軍勢をおしあはせ 薩摩国に発向す島津また降をこひ戦ふに及はす 引返す鍋島父子柳川にてうちとる所の首六百余 徳川殿に参らせけれは御書を賜てその功を賞せら れしうへに本領の安堵はいふに及はす大坂の軍