翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

砦艸 - 翻刻

砦艸 - ページ 18

ページ: 18

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忌(いみ)て軽々敷(かる〳〵しく)すべからす古人の手配(てくばり)を考(かんがふ)るに 皆(みな)此所にこそあるなれその心を用ひよと云 は美味(びみ)を食(しよく)し美服(びふく)を飾(かざ)るの事にはあらず 寒暑(かんしよ)の肌(はだへ)を堪(たふ)るほどの衣(きぬ)をもちゆべし 寒(さむ)きなど厭(いとふ)べきやなんどゝ云(いふ)べからす又矢玉 にかけたる鳥獣(とりけ「も」の)の肉(にく)なんどを生(なま)ながらくらひ 樽(たる)を傾(かたむ)け冷酒(れいしゆ)を飲(のみ)たらんはさも剛強(がうきよう)には見 えんなれと志(こゝろざし)ある人の行(おこな)ひにはあらず急卒(きうそつ)の 病(やまひ)は食傷(しよくしよう)におこるものなれは遠征(えんせい)旅行(りよかう)には常に 心を用て不 熟(じゆく)の物を食(くら)ふべからず能(よく)煮(に)たる を食(くら)ふべし覚束(おぼつか)なくは人に勧(すゝ)めらるゝとも食 べからすこれは臆病(おくびよう)といふにはあらず聖人(せいじん) のつねに慎(つゝし)み給ふ事はきりめ正(たゞ)しからざる時 ならざるなど論語(ろんご)にくはしく見えたり塩(しほ)は 諸毒(しよどく)を解(げ)すものなれは野菜(やさい)に塩(しほ)を和(くは)せざるは 食(くら)ふべかず渇(かつ)したるとも止水(たまりみづ)をのむべからず