翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: 模範解答付きコレクション1

砦艸 - 翻刻

砦艸 - ページ 20

ページ: 20

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は夏月(かげつ)は猶更(なをさら)口に入へからず霍乱(くはくらん)するは皆(みな)食(しよく) 傷(しよう)に発(はつ)するなり故(ゆへ)に夏は食物を別(べつ)して用心す るなり朽木(くちき)又は原野(はらの)に生(おひ)たる無名(ななき)の菌(くさひら)を食ふ べからず陣中(ぢんちう)には士卒(しそつ)共かゝる物を拾(ひろ)ひ来る べく地に落(おち)たる菓(このみ)を食すべからず虫(むし)蟻(あり)のつき たるは大 毒(どく)あり戒(いまし)め置へし温泉(おんせん)は漫(みだり)に飲べか らず土人に問(とふ)て飲べきなり 【上部欄外】 防禦 【本文】 湿地(しつち)に陣取(ぢんとる)時は必(かならず)病を生ず陣取(ぢんどり)の心得(こゝろえ)第一也 湿気(しつき)と不正(ふしやう)の気(き)を避(さく)るは火より勝(まさり)たる物なし 霖雨(りんう)【左ルビ:なかあめ】の時は不断(ふだん)火を焚(たく)べし往古(むかし)かならず燧袋(ひうちふくろ)を はなたずもてる事は諸々(もろ〳〵)の用意(ようい)あることおし はかるべし凡(およそ)生類(しようるい)のうち人の霊(れい)なるは火を 生ずるを第一の妙(めう)とすと聞(きけ)り空屋(くうおく)園林(えんりん)台(たい) 榭(しや)池舘(ちくはん)廃寺(はいじ)古塔(こたう)久(ひさ)しく不開(ひらかざる)所へは漫(みだ)りに 入べからす況(いはん)や寝卧(ねふし)するはもとよりなり欝(うつ) 陰(いん)の気(き)人を害(がい)すよく〳〵火を焚(たき)煙(けふり)をたてゝ