翻刻
頭風(づふう)頭痛(づつう)酒にてときて両眉(りようび)の上に塗(ぬ)る
諸(しよ)腹満(まんふく)鼓腸(こちよう)に麦芽(ばくげ)湯にて服す《割書:但酒にて服|するもよし》
むし歯(ば)の痛に酒にて煎して用ゆ
湯火傷(やけど)毒蛇(どくじや)悪犬(あくけん)一切の虫さし水に磨(ま)【左ルビ:とき】して
ぬり又服す
打撲(うちみ)傷損(くぢき)松節(まつのふし)を酒に煎して用
《割書:女人経閉は紅花酒にて服す|小児驚風五癇五痢薄荷湯にて用ゆ》
【上部欄外】
打撲
【本文】
打撲(うちみ)くぢきには鮒肉(ふなのにく)又は全形(せんけい)【左ルビ:まるのまゝ】をすりて酢(す)にて
ときつくる骨(ほね)まて傷(いため)たるをよくいやす焼酎(せうちう)に
て洗(あら)ひてふなを傅(つけ)其上を柳(やなき)の皮(かは)にてまきをく
又 生薑(しようが)のしぼり汁に阿膠(にかは)を入てせんしとろかし
ぬる又 大蒜(にんにく)杵(つき)て泥(どろ)となし石灰(いしばい)を和(くわ)し堅(かた)く塊(かたまり)
となし七月十三日に土中に埋(うづめ)て翌(よく)年此日に取
出してすりくだきて置すりつくる又 苧麻(からむし)茎(くき)葉(は)
ともに黒焼(くろやき)にして服す落馬(らくば)の薬とて伝受(でんじゆ)せり又
土盞(かはらけ)を末(まつ)して薄糊(うすのり)にてとき患(うれふ)る所にぬる