翻刻
味噌(みそ)の能(のふ)脾胃(ひゐ)を補(おきな)ひ気(き)をましてよく顔色(かんしよく)を潤(うるは)しふする
米粃味噌(ぬかみそ)は積滞(しやくたい)を解(け)し食(しよく)を化(くは)す脾胃(ひゐ)虚(きよ)の人は禁(いむ)かよろし
納豆(なつとう)は胃(ゐ)の気(き)を塞(ふさ)き腹脹(ふくてう)す病(ひやう)人およひ小児(せうに)禁(いむ)へし
淡豉(はまなとう)うち調(とゝの)へて気(き)を下(くた)し傷寒(せうかん)温毒(うんとく)瘴気(せうき)おは利(り)す
醤(ひしほ)よく熱(ねつ)を除(のそい)て煩(はん)をとめ魚肉(きよにく)葷(くさひ)諸毒(しよとく)解(け)すなり
豆油(しやうゆふ)は諸肉(しよにく)の毒(とく)を消(せう)すれと多(おほ)く食(くら)へは津(しん)をほろほす
米醋(す)の能(のふ)は痰飲(たんいん)を利(り)し気(き)を下し魚肉菜毒(きよにくさいとく)食(しよく)を消(せう)する
酒(さけ)はよく風湿邪(ふうしつしや)毒気(とくき)を散(さん)し血(ち)を行(めく)らして皮膚(ひふ)を潤(うるほ)す
酒糟(さけのかす)うち温(あたゝ)めて食(しよく)を消(け)し蛇咬(しやこう)蜂毒(はちとく)傅(つけ)てよきなり
焼酒(しやうちう)は痰(たん)鬱積(うつしやく)■(しゆ)【「聚」か】気(き)をひらき噎膈(いつかく)を治(ち)し寒(かん)をさる也
醴(あまさけ)の胃(ゐ)おは補(おきな)ふ能(のふ)あれと小児(せうに)病(ひやう)人 禁(いむ)かよろしと
粢餻(もち)はたヽ消化(せうくは)し難(かた)きものなれと中(うち)暖(あたゝ)めて二便通(にへんつう)する