翻刻
紫芋(とうのいも)腸胃(てうゐ)を寛(ゆる)め皮膚(ひふ)にみち産婦(さんふ)食(くら)へは血(ち)を破(やふ)る也
青芋(さといも)はとうの芋(いも)にそ功(こう)ひとし過(すき)て食(くら)へは気(き)おは塞(ふさ)くそ
芋茎(すいき)こそ煩(はん)を除(のそい)て瀉(しや)をとめ妊婦(にんふ)食(くら)ふて胎(たい)を安(やす)んす
甘藷(さつまいも)脾胃(ひゐ)養(やしな)ふて腎(しん)をまし虚乏(きよほ■)気力(きりよく)を補(おきな)ふと知(し)れ
黄独(かしういも)熱(ねつ)嗽(そう)を治(ち)す薬(くすり)にて功能(こうのふ)外(ほか)になきとこそいふ
蘿藦実(かしういも)は精気(せいき)虚労(きよらう)を補(おきな)ふて膚(はたへ)を生(せう)し血(ち)おはとゝむる
茄蓮(はすいも) 能毒未詳
藕根(はすのね)は肌(はたへ)を生(せう)し渇(かつ)をとめ酒毒(しゆとく)を解(け)して血(ち)おは収(おさ)むる
蓴菜(しゆんさい)は消渇(せうかつ)黄疽(おうそ)熱(ねつ)をさり水気(すいき)を逐(お)ふて腸気(てうき)補(おきな)ふ
川苔(かわのり)は脾胃(ひゐ)虚(きよ)の人の禁(いむ)へしよ瘡家(そうか)病(ひやう)人なをもあしきそ
海苔(あをのり)の酒毒(しゆとく)を解(け)して渇(かつ)をとめ金瘡(きんそう)に貼(つけ)血(ち)おはとゝむる
紫苔(あまのり)は熱(ねつ)を下(くた)して煩(はん)を解(け)す脚気(かつけ)の症(せう)に用(もち)ひてそよき