翻刻!江戸の医療と養生

コレクション: コレクション4

精養 - 翻刻

精養 - ページ 21

ページ: 21

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母に受得(うけえ)し身体(しんたい)吾が骸(からだ)にあらず食せずんば 其体を養(やしな)ひがたし汗吐下(かんとげ)を覚悟(かくご)せば重病(おもきやまひ)には 至らず気発を第一にし世事を捨(すて)薬と食とを喰(くら) はんといふ事を工夫のみして体を養ふ事を思ふ べし又心なく人を遣(つか)ふ事を厭(いと)ふべし是平生の 心懸(こゝろがけ)にあり看病(かんびやう)するもの重病の人へは気の発 するやうになすこそ精(せい)を養(やしな)ふの第一 苦労(くろう)と成(なる) べき事きうするは体(からた)を損(そん)ずるの基(もとゐ)病人を看病(かんびやう)為(なす) には今日一日 限(かぎ)りの世話(せわ)と思ひ此人を本腹さす れば多くの金銀を囉(もら)ひ受(うけ)る事と己の心に極(きは)めて 世話(せわ)なすときは倦(あき)ず永(なが)く世話なすと思ふが故 疎略(そりやく) と成(なる)子 有(ある)もの子の看病(かんびやう)して他人を思ひやるべし 是皆心也 仮令(たとへ)報恩(ほうをん)なしとも天 報(むく)ゆる也是金銀に 勝(まさ)る徳(とく)あり一に看病二に薬といふ看病こそ肝要(かんやう)也 薬を煎(せん)じ水の分量(ぶんりやう)を取違(とりちが)ひ或は誥(つま)#1りし薬へ湯(ゆ)をさし 又は未(いまだ)誥(つま)らざる薬をあけ抔(など)して病人に呑(のま)しむる事 是 不実意(ふじつゐ)のなす所なり煎薬(せんやく)は薬の気に功能(こうのう) 有物(あるもの)然るを不加減(ふかげん)にては効能(こうのう)遅速(ちそく)あり心を用ゆ