伊那市×みんなで翻刻

コレクション: 内藤家資料 (1) 2

藩翰譜(五) - 翻刻

藩翰譜(五) - ページ 9

ページ: 9

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【右丁】 石川伯耆守数正か許に此由かくと云送る徳川殿も宗徒 の人々めして評定あり各一同に申けるは当家もと今川の 一族被官と申にても候はす 一とせ故殿いまたいとけなき 御時此城を出させたまひしに御供の輩御ゆかりにつきて 義元を頼まいらせ彼御加勢を乞てふたゝひ還し入奉りし より此かた両家のよしみ日々にふかし然るに故殿失給ひし のち義元なさけなくも君を駿河に押止まいらせ御領 こと〳〵くにをしとりつねに御家人等を駈催しこゝかしこの 先陣うたせ彼家のために 命を落し家をほろほせし 輩いくらといふ数をしらす義元うたれ給ひしより此かた 【左丁】 既に三年に及て君もこゝかしこの御合戦に一日片時も安ひ 御心もましまさす是偏に当国のためのみにも 候はす しかしなから氏真の方人して一度信長と勝負決せられん がために候はすやそれにまさしき義元の子にてまします 氏真父の仇報んと思ふこゝろさしもなしたとへ氏真 こそをろかにましますとも今川の家にして十八人と聞 へし輩はなと此恥を存せさらん是も又一人として此事を いさむるものや候たま〳〵君ひとり折にふれて進め給ふ 事を用ひられぬだにさふらふをなんそふかく恨み参らせて 此年月の戦に一度の加勢をも給はらさる彼といひ是といひ