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コレクション: 漂流記コレクション

漂流記 - 翻刻

漂流記 - ページ 12

ページ: 12

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【右側】 船を下ヶ同二日川口乗出し抜津□□□所へ船を繋(ツナキ)同三日■津出船仕 口之津ゟ拾里余りも乗出し椛島と申所の島にて同七日大風にて 波荒く楫を吹折難儀仕候然共可致様も御座なく汐折を 相待罷在候何卒椛島へ船ヲ寄せ度存様々相働候得共次第に風 浪強ク候故沖中へ吹流され椛島も遠さかり申候翌八日には東風 北風のやうに吹申候に付随分地方を走り出候得共猶風甚敷其上楫 損候故存之様不罷成西風に成候と存候得は又北風にも罷成次第に 沖方へ吹出され可致様御座なく候間何卒他方へ心さし船寄度念 願ゆへ舟乗の習にて水主は髪を切海中へ飛込龍神に誓 仏神を祈り罷在候処同十三日又々風波甚強罷成船中に大波打 入其節は船を乗沈メ申程の体にて既に危罷成候付米俵過半刎 込帆柱帆共に捨あかをくみ取ふねを軽メ罷在候翌十四日波風も静に 【左側】 は罷成候得共地方島抔も見へ不申沖中へたゝよひそれゟ後は東西の方□ も見へず十方にくれ一日〳〵と日を送り漂流仕候其内船中に水きれ 候故食事仕儀も難成かつれ□候間汐水にて飯を拵給申候得共殊外 汐強給かたく候ゆへ手拭にて内こしき致汐水にてたき給申候 さりなから多給候ては咽かわき食事に飢候よりは難儀仕候ゆへ 少ツヽ食事仕候西隣候時分は伝馬船又は桶体の外水の溜 り候程の道具傘まても開キ天水ヲ請随分水きれ不申候様に 仕置候処去年四月六月八月には雨間遠く五三日程宛給申候 儀多く御座候其内大雨降り候て又水に取つきおし み(て)置少し宛給申候て 罷在候其以後は四五日程宛の間は雨降候故水には事闕不申候間 何卒他方へ流寄申候様に致度仏神を祈数月海上にたゝよひ罷在 候処去年十一月廿日比夜明時分島の様にも相見へ又は船之様にも