翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

漂流記 - 翻刻

漂流記 - ページ 5

ページ: 5

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【右側】 は町屋も御座候其内には他国の者を入不申候それゆへ城内の 広狭は難斗御座候城内も下は石たゝみの上に楼を拵戸も鉄にて 張り成程堅固に相見へたる事共にて御座候正面に額を掛申候 其文字は聖旨式(シヤウヒシキ)恩施(ヲンシ)ヶ様成文字を書申候町家も城下は すへて瓦葺に仕家造り二階をこしらへ下は土間に致シ其間 毎に腰掛ヲならへ置各座し居申候腰掛の形は弐尺四方 高サ三尺ほとに仕下より壱尺五六寸の所へ座し居申候所を 藤にて細かにあみ或は板なとにて張り上は後に倚り候様両 脇も手ヲ掛又はより掛り自由の様に仕たる物にて御座候竹 にて拵候も御座候是も長崎にてきよくろくと申候夜は床 に寝(ね)申床の形は長サ六七尺幅四尺高サ五尺程に下より高サ 壱尺に藤にてあみたる床を拵其上に蒲団を敷上は四方に細キ 【左側】 柱を立羅紗又は繻緬抔に蚊㡡(ブンヂウ)を張ふんちうの目付に絹又 は布を一幅程長サ蚊㡡の長に仕詩文または絵抔を書或 はにほひ袋を掛おき申候平日腰掛居申候客来れは亭主 立て手をこまぬき礼をなし其後又座に着仕候二階にも 腰掛をおき珍客あるひは隔意の客は二階にも請 し申候富家は屋之後に高楼御座候町面は商売の店 を構へ各売物出し商売仕候長四五尺程にして板を出し 其板に売物の品々を書付かんばんを出し申候白地に朱色の 文字を書または赤地に金字ともにて書付また店毎に 額を座上に掛申候長サ壱尺幅弐尺にして拵是も朱色に 文字を書そのもんじは義興店(ギヨウテン)豊源店(ホウゲンテン)ヶ様の文字を書 申候戸外の柱に陽春のもんじを赤キ紙【ヵ】に書家〳〵に相