翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

漂流記 - 翻刻

漂流記 - ページ 6

ページ: 6

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【右側】 見へ申候全体土地之様子豊にして町の幅せばく広きは三 間せばきは壱間半も御座候皆石を敷かよひぢの人多ク相互に みちを譲をし つ(て)通り申候書物屋呉服屋俵物屋其外諸品 小間物屋八百屋魚屋の類見せ之様子は違申候得共商売 仕候程は日本に相変り申さす候酒屋抔の看板は壱尺 四方程の板に酒坊と書付茶屋は茶坊と看板に相 見へ申候茶屋は人多ク集り飯食事仕候或時唐人同 道仕霊廟へ参詣仕候節茶屋へ立寄申候て食事仕候干菓子 饅頭又砂糖漬の類品々皿に盛台にすへ腰掛に座し相共 に是を食事茶を給申候其後温飩に野菜を品々加へ煮 調候物を出し候聖廟の様子はぎゝと仕たる事にて外 囲(カコイ)は塀御座候て三間に六七間程の門を入通り筋に石をしき 【左側】 其内に五六間に拾弐三間の門御座候正面に万世師表(ハンセイシヒヤウ)と申 額(ガク)を掛 □の左右に弐間に三拾間程の廻廊御座候其内七拾弐門の神位在之 聖廟拾四五間に弐拾間程に相見廟外の上に先師庿(センシレキ)と額を掛 廟所すきと漆(ウルシ)にてかすめ天 井(上)に龍を書下は敷瓦にて御座候高 座に神位を置申候其文字万世師こうし孔子神位と書前に大キ成卓を 置香炉花瓶をそなへ諸人甚尊敬仕候所々に寺社多く御座候 僧は鼠色の袈裟を着し候 比丘尼(ヒクニ)も同色の衣を着し申候長 寿寺と申寺へ参詣仕候大寺にて寺内も拾町程も御座候様相見へ 申候門も日本のこときに拵左右神儀有り堂は屋ねヲ二重に致シ 瓦にてふき下は石たゝみ本尊は観音にて御座候堂も数多本尊は釈 迦も御座候其寺に石 濂(レン)和尚と申僧善知識にて御座候処 遷化(センケ) の後其形不滅今に於てはひ身は庵に有て万人尊敬仕候