翻刻
【右丁】
きるなり
[十六]射込(いこみ)いも よく熟(しゆく)したる柚(ゆ)を小口少し切(きり)中の瓤(み)
を去(さ)り○いも生(なま)にて擦(おろ)し麺粉(うどんのこ)少(すこ)し入(いれ)右の柚(ゆ)の
中(なか)へつめ蒸(むし)て小口/切(きり)にしゐり酒(ざけ)にて遣(つか)ふ
△柚(ゆ)の代(かはり)に饅頭(まんぢう)の餡(あん)を去(さ)りて用(もち)ゆるもよし
[十七]鶏卵刴(たまごわり)いも 蒸(むし)いも馬尾篩(すいのふ)濾(こ)し紅(べに)にていろつけ
白礬(めうばん)少(すこ)し入/交(まぜ)あわせ棒(ぼう)のごとく取(とり)○[六十六]いも
の精(じん)を水にてとき稀葛(うすくず)のごとく烹(た)き冷(さま)し置(おき)
【左丁】
是(これ)にていもの精(じん)の未(こ)【末】をだんごのごとく溲(こね)一/分(ぶ)程(ほど)
に展(のば)し右の紅染(べにそめ)の棒(ぼう)のいもを巻きざつと蒸(む)し
て冷(さま)し小口(こくち)切
[十八]色付いも 何色にても蒸(むし)いもの馬尾篩(すいのぶ)濾(こ)しを
用ゆへし△赤(あか)色は紅藍(かたべに)を押(おし)交てよし浅紅(あさくれない)深(こう)
紅(ばい)好(このみ)みによるへし△青色(あをいろ)は青粉(あをこ)を押交(おしまぜ)てよし
△黒色(くろいろ)は釜底墨(なべすみ)を用ゆ五/色(しき)に染(そむ)る時は黒色を
除(のけ)て紅(べに)に青粉(あをこ)交合(まぜわ)せ紫色(むらさき)を作(つく)るべし△白(しろ)色は
[六十六]藷精(いもじん)にて色を付る至(いたつ)て白(しろ)くなるや△黄色(きいろ)は