翻刻
【右丁】
くらひに切てよし加料(かやく)好(このみ)次第
[五十] いも水繊(すいせん) [六十六]藷精(いものじん)一合水二合 馬尾篩(すいのふ)にてこし
水仙鍋(すいせんなべ)にいれて烹(に)る切様([きり]やう)制法(せいほう)水仙と同し
[五十一]蜜柑餅子(みかんべし)いも 柚釜(ゆがま)のごとく蜜柑(みかん)の瓤(み)をとり
濾(こし)いも百目 粳米粉(こめのこ)砂磄(さとう)各三十匁 溲(こね)合せ蜜(み)
柑(かん)の中へ入 稀豆油(うすせうゆ)にて烹(に)陰乾(かげぼし)にして切て遣ふ
○丸 箸(ばし)五本 廻(ぐる)りよりはさみ糸にて括(ぐゝ)り小口
切にするもよし☆かくのごとくになる也
【左丁】
[五十二]葭原(よしはら)いも 生(なま)にて丸 剥(きり)かまたは角切(かくぎり)にして梅(うめ)
醋(ず)に浸(つけ)よく〳〵赤(あか)み付たる時(とき)梅 醋(ず)づけの紫蘇(しそ)
にてまき砂糖(さとう)に漬置(つけおき)小口切にして遣(つか)ふ
[五十三]河漏子(そはきり)いも 生にておろし蕎麦(そば)のこ等分(とうぶん)交合(まぜあはせ)
[六十六]藷精(いものじん)稀葛(うすくず)のことく烹(た)き冷(さま)し是(これ)にてこね
あわせそば切のごとく打(うち)て蒸熟(むしあげ)て達矢汁(だししる)【注】葱白(しろね)
のざく〳〵おろし大こん山葵(わさび)の加料(かやく)
△蕎麦(そば)の粉(こ)を麪粉(うどんのこ)にかゆるを藷温飩(いもうどん)といふ
【注 「矢」は「失」ヵ】