翻刻
【右丁】
[六十六]藷精(いものじん)を溲(こね)温飩(うどん)打ごとく棒(ぼう)にてうすく展(のばし)
二寸 余(あま)りの丸(まる)にきり○椎茸(しいたけ) 牛蒡(ごぼう) 胡蘿葍(にんじん)【注】
蒟蒻(こんにやく) 稀豆油(うすぜうゆ)にて味(あぢ)つけ少(ちいさ)く切(きり)打展(うちのば)したる
丸形(まるがた)につゝみ編笠形(あみがさなり)に折(おり)て指(ゆび)に水(みづ)をつけ合(あわ)せ
めをなでつけ蒸(むす)なり◯又(また)角(かく)に切(きり)て隅(すみ)に折て
もよし△油煠(あぶらあげ)にしたるも佳(か)なり
[八十九]音羽(おとは)いも 生(なま)にて擦(おろ)し水気(みづけ)を去(さ)り生麩(なまふ)少(すこ)し入(いれ)
よく擂(すり)まぜ[六]御手洗(みたらし)いもほどにとりて中へ
麻子(おのみ)四(よ)ツ五(いつ)ツ入/油(あぶら)にて煠(あ)げ日(ひ)に干(ほし)てたくはへ置(おき)
【左丁】
遣(つか)ふ時(とき)水(みづ)に浸(つけ)て用(もち)ゆ調味(りやうり)好(この)みにしたがふべし
[九十] ズヽヘイいも 生(なま)にて大 骰(さい)にきり油(あぶら)にて煠(あけ)○かつ
ほの達失(だし) 酒しほ 豆油(しやうゆ)よきかげんし沸(にへ)たゝし
○別(べつ)に麺粉(うどんのこ)を器(うつは)にいれ水(みづ)した〳〵にいれて麁(あら)
解(とき)にかき立(たて)あげたるいもの骰(さい)と一(いち)ときに達失(だし)
汁(じる)の中へ打込(うちこみ)もりていたす柚(ゆ)の子末(こま〳〵) おろし
生姜(しやうが) 白葱(しろね)のさく〳〵上(うへ)におくべし
[九十一]笋子(たけのこ)いも 笋子/完(まる)ながら湯烹(ゆに)にして内(うち)の膈(よう)を
【注 「葍」は「蔔」とも】