翻刻
【右丁】
補せられ所領加給り《割書:六万|石》越前守になる
【左丁】
戸田
左門藤原一西徳川殿の御内にて当時に名を得し勇士也
《割書:一西か事甲陽軍艦にしるせる事少なからす○此人は戸田にあらすといふ○|ある人いはく一西か妻二連木の戸田松平丹波守康長の娘徳川殿の》
《割書:御姫なりおもふに康長はしめむこなから子として 名字|なのらせしにや いまた其家の系譜を見たれは詳なる事を しらす》此人一生の
高名多きか 中 にも元亀二年五月武田大膳大夫入道信玄
吉田の城にむかひまつ四郎勝頼山縣三郎兵衛尉昌景か勢を
わかつて城を攻んとす酒井左衛門尉忠次諸卒を下知し打
て出ッ一西まつ先に進み戦ふて武田か家の侍壱人当にと
聞へたる広瀬郷左衛門尉と其子名乗て槍を合す《割書:甲陽軍艦|に出ッ○按る》
《割書:に家忠日記増補に戸田広瀬槍をあわせし事は此後天正三年武田四郎勝頼|か代になりて 長篠をせめし時の五月六日の事と しるせり おほつか》