翻刻
【右丁 白紙】
【左丁】
牧野
右馬允源康成は《割書:初名は|新次郎》故右馬允成定か子初め成定
三河国牛窪の城にあり永禄の初名 良我眼かために西尾の城
を守る酒井雅楽介正親と戦ふ事時を経て成定終にこらへ
ずして西尾をさつて牛窪に帰る《割書:永禄四年|の事也》そのゝち又今川の
方人として徳川殿と戦ふ事度々におよひ《割書:小坂井赤坂|等に戦し也》同き八年に
至て終に徳川殿に降る其族出羽守某と《割書:牧野と|称す》所領の地争ふ
事によりて九年五月水野殿におふせて出羽守を追却せられ
成定して本領を安堵せしめらる此年十月廿三日成定年四十二
にして死す其子新次郎なをいとけなし一族家人等に仰て