翻刻
【右丁 白紙】
【左丁】
松平 《割書:松井》
周防守源康重は故周防守康親の子也康親事は松井
左近忠次と名乗り三河国東条の家人幡豆郡の住人松平
金四郎某の男弘治二年春右京亮義春《割書:出雲守殿の三男安祥二郎|三郎殿の御叔父東条家を》
《割書:つき給ひ|しなり》うせたまひ子息亀千代丸《割書:後に甚三郎|家忠と申す》幼おはせしかは
忠次其家の事を取行ふ永禄四年徳川殿水野殿と《割書:徳川殿御外|舅下野守》
《割書:信元|なり》尼か瀬に戦ひしに石川《割書:伯耆| 守》本多《割書:肥後|守》植村《割書:庄右|衛門》等と先
を争ふて戦ひ《割書:忠次槍を|あはす》ことし又仰を蒙り津の平を守つて東条の
城を攻む吉良義昭こらへかねて降人と成て出ッ其恩賞に津の平
の地忠次に給る同五年の春の頃徳川殿今川御中心よからす