← 前のページ
ページ 57 / 118
次のページ →
翻刻
どより茶(ちや)のかすと茶の煮(に)汁とに
ませ暫(しはらく)漬(つけ)置候へはしいたけよくふく
れうらの赤(あか)みぬけて白クなり生(なま)
しいたけのごとくなり申候扨とりあげ
りやうりにつかひ申尤能候
○塩(しほ)出しの方
一何にても精進(しやうじん)しほつけの物の
塩を出し候時水の中にすこし
しぶをまぜ置候へはよく早(はや)ク塩
出申候事かくへづの事にて候水
しぶこれなき時か俄(にわか)の折ふしは
水の中ヘ柿(かき)の葉(は)にても入置候て
よく御さ候しほの出候事すみやか
なり
○漬松茸(つけまつだけ)の方
《割書:一説松茸を湯 煮(に)せずに左(ひだり)のことく漬|候へは匂(にほ)ひ失(うせ)すして吉此時はやき塩にてつけ候》
一松茸のつぼみたるを石つきを切すて
成ほど能 湯煮(ゆに)いたし開(ひら)きたるは笠(かさ)と
茎(くき)と別(べつ)に煮(に)同し煮かげんにいた
し雫(しづく)をたらし能さましいかにも
白き塩を桶(をけ)の下に置松茸を其上ニ
すれあはぬやうにならべ又塩を松茸
のかくるゝほどふり生(なま)松葉を間〳〵に置
如_レ此上迄 段(だん)々につけ申候桶のそこに
四所 錐(きり)もみいたし塩気(しほけ)をたらし
申候松水たまり候へば松茸 悪(あしく)成候
○漬初茸(つけはつたけ)の方