翻刻
右異朝の諸書に見へし処なり。
これより後の事記せしものは考へす。
此国の事。本朝の書に見へし処。これ
も古への事詳かならす。五十五代文
徳天皇。仁寿三年。僧円珍《割書:智証大|師》
唐国に赴く時。北風にて流【*】されて流求
に到りしといふ事。元亨釈書に見
へたり。是本朝にして彼国の名きこ
へし初にや。其後きこゆる事なくして。
東山の公方義政の頃。享徳三年
七月。琉球の使きたれり。《割書:これ則彼国|にて山南北》
《割書:を併せし。中山王思達か時なり。此時公方より|も書を贈(をく)られて。其礼にこたへられき。其書は》
【*、影印は「流」のサンズイ省画「㐬」に見える】