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右丁
欄外 うづら権兵へ
本文
さておくの間へ入てみればたたみはとりはなせし板間にてここかしこくされおちたるくち木のはしらじうわうによこたはりくさおひしげりてくものす一めんにかけわたしそのけがらはしけがらはしきこといはんかたなし権兵へおくせずむむずと座せばおのおの此ところにゐならびいざいざ酒をすすめよとことはのしたよりたるのかごみをひらきてひしやくをそへおきまづ源次左衛門さけをこころみんとて大さかづきになみなみと
「おさかながふそくならばしろかね町の東林(とうりん)へ申つけませう
人物名 頼 金 綱
左丁
ひきうけてさかなをといふとき金時かたはらにすすみ出はっしをとりていかにへびのながやきにいたさんかとかげのいりつけいもりのほうろくむしいづれに仕らんといへばよりみつかふりをふりていやいやみけねこのさし身こそよかよからめとてうけてほし扨さかづきを権兵へにゐはる権兵衛大さかつきをいただきてりやうてにひかゆるときつな五郎しやくをとる又かのさかなをはさむにぞ権兵へこれをうけていふやう御れきれきのかたがたは御さかなもちんぶつなりこの権兵へいやしき町人なれどもさやうのむさきものはのどをとほさずも申さばひつぶのゆうとやらにてをとなげなきわざながらこれをくはずはひけうみれんの名をうけんもざんねんなりろくろくびのぬたなりとも見こしにうどうのうまになりともばけ物なりまのちんぶつをゐはるべしといひさま何かはしらずくちにいるるにつねのさかなにてべつにあぢはひかはらざればおのおのがたは子どもだましのおどしを御ちさうとや権兵へまづいつぱいくふたりといふてかの大さかづきをへんぱいす
「もうひとつおあひいたさう権兵へこんにやくではござらぬさけの事さけの事
人物名 季 権 保 定