翻刻
右丁
此ときささめの五郎は四天王をあひてにしてぬき身をもちゐずさやながらにたたかひてやにはに二人をあてたる所へうづら権兵へまなこをひらきておきあがりおなじくさやながらにあしらひてじわうむげにはたらきければ四天王もひとりむしやもみなかたはしよりたたきふせられ半死半生のていたらくなりよりみつ源次左衛門これを見ていふかひなきものどもかなわれたちむかひてひとひしぎにしてくれんと大ひろそでのはをりをぬぎすてまけいしゆらわうのあれたるごとくいかれるとらひげ左右にみだし三尺五寸の大わざものこふりのごときをひらめかして両人にきりかかる
「いつのひまにかえんの下にしのびゐてわがいのちをすくはれしはかたじけなし五郎どのごたいぎごたいぎ
人物名 雪 権 頼 綱 金
左丁
権兵へ五郎二人ともにためしまれなるはやわざのゆうしやなればなんなく▲
▲源次左衛門をとつてふせおさへてなはをぞかけにけrかけにける七人のらいくわう組はぎりしていかれどもはたらくものは目ばかりにて五たいはかなはずうごめくを両人うちながめてしばらくやすらひさて権兵へがいふやうしやつらはよりとも公のばつかなれば▼▲
右丁下段へ
▼▲こうなんのおそれあり此のち町町をわうぎやうしてわがままをせざらんためいちいちにはなをそぎておひはなちいのちばかりはたすけてくれんとありければささめの五郎げにもつともととくしんしかれらがふたこしをふみくだきおしゆがめそののち一一にはなをそぎてぞ立かへりける
左丁
「今日ただ一人にてこの所来ゐひしときくよりもかねてしのびのささめの五郎いのちのおんある権兵へどのあやふきいのちをすくひしもこれすなはこれすなはちいのちのほうおんまづは御ぶじでめでたいめでたい
「むかしの四天王はつちぐもを此やうにおさへたが今はまたおさへられるこれもなんぞのいんえんかアアぜひもなきせいすいじやよなア
人物名 亀 五 保 委 定