翻刻!九州大学の書物たち

コレクション: 漂流記コレクション

無人島漂流書付 - 翻刻

無人島漂流書付 - ページ 6

ページ: 6

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 無之に付打置夫より礒貝をおこしに参候少々つゝ貝を取穴屋へ  帰り右貝を給申候扨又其貝の含居候汐水を付朝の鳥を給  見候処今朝とハ相変味ひ至極よろしく有之候是ハ神様より此鳥  を給助かれとの御教と存其時より食初てより鳥をとる事  致す也誠に神の御教にて有之事と難有奉存候 一同十七日朝より起居候得共何の手段も無御座只忙然と致居候ところ  空にハ夥敷鳥飛廻り候に付是ハと気を付上の岩かけの辺  に下り候と見得候共其処ヘハ可参様も無之処々を色々と手  段致漸其処へ上り申候処平地にて御座候扨大鳥多く集り居  子を生立候様子に御座候側へ参候ても聊も人を不恐候故石  を以鳥四五羽打ころし持帰り候処に刃物とても無之候故  舟釘を打のへ夫を以鳥を料理致汐にてもみ洗候て給候得ハ至極味  よろしく夫より朝夕食物と致候処少も障なく身に相応仕候肉も  増し達者に相成相暮申候 一朝夕鳥を食ものに致其余りを日々干物にいたし置候処三月頃  より次第に鳥ハ立行候や少く相成候に付夫より皆々気を付伺見候  処弥立行候に相違無御座候依之鳥居不申候に相成候てハ食物無之と  存干鳥貯候様に仕候然共いつまて鳥居不申候哉其考も無御座候得共  先ツ壱人前へ鳥八十羽程つゝ干貯申候鳥ハ四月末五月始まてに親子  共何国ともなく立行夏中ハ壱羽も居不申候然るに右干物はかり  にてハ食料少き様に有之候故礒貝をおこし給又ハ干物にも致毎日〳〵磯  辺かせきにて暮し申候処八月頃に相成魚なと釣候事心付申候